シートフロー漂砂 シートフロー漂砂

海浜変形の力学機構を明らかにするためには、波による海底での水の動きと海底砂の動きの関係を明らか にする必要がある。静穏時に海底に潜れば、波の作用で砂粒が砂連の上を右へ左へと往復運動しているこ とが観察されるであろう。海底が平坦で砂粒が底面と接触しながら動く場合は掃流砂状態、砂連の背後に 出来る渦で砂が舞い上がる状態は浮遊砂状態と呼ぶ。両者の状態では流体運動と砂粒の運動をそれぞれが 影響されないものとして記述できる。
しかし、暴浪時の海底付近では、海底砂が高濃度に含まれて集合的に流動するシートフロー漂砂が発生する。 この状態では流体運動と海底砂の集合体との相互干渉が無視できず、応力とひずみ速度の関係も簡単ではない。 嵐の来襲による現地海岸の侵食機構を明らかにするためには、こうした複雑な現象への挑戦が必要と思われる。